自由をつくる 自在に生きる

自由をつくる 自在に生きる (集英社新書)

自由をつくる 自在に生きる (集英社新書)

学生時代から森博嗣氏の本はよく読んでいました。S&MシリーズやVシリーズは大好きな小説でした。
この本では,森博嗣氏が「自由」に対してもっている考え方が述べられています。何かに支配されいることに気づくこと,自由を求めて行動することが大事です。

メモ

1章 人生の目的は自由の獲得である

p18

自由というのは,「自分の思いどおりになること」である。自由であるためには,まず「思う」ことがなければならない。次に,その思いのとおりに「行動」あるいは「思考」すること,この結果として「思ったとおりにできた」という満足を感じる。その感覚が「自由」なのだ。

2章 他者からの支配,社会からの支配

p.63

目指すものは,自分で決めなければ意味がない。本当の自由がそこから始まる目指すものへ向けて,少しづつ近づいていく自分,それを体感する楽しさ,そして,おそらくは辿り着けないかもしれないそのゴールを想うときの仄かな虚しさ,でも,とにかく,その前向きさが,自由の本当の価値だと僕は想う。

4章 支配に対するレジスタンス

p.96

自由をぼんやり思っているだけでは改善はしない。なんらかのアクションを起こさなければ,現実は変化しない。

5章 やっかいなのは自分による支配

p.157

…,「〜のつもりになって考える」「〜のつもりになって感じる」という具合だ。このような習慣を身につけると,自然に今の自分に囚われない客観的な視点を持つようになる。これこそが,創作的な仕事には最も強力な武器となる。「研ぎ澄まされた刃」の意味である。

p.176

…人間が偉業を成し遂げられるのは,すべて,小さな前進,小刻みな努力を積み上げた結果である。先を見越した優れた計画が不可欠であるし,なによりも,それを実行しようという決心,やり始める最初の一歩に勇気がいる。

目的が見えていて,自分自身で計画したノルマは,一歩一歩の前身の手応えが嬉しい。この感覚は,やってみると必ず体感できるもので,これだけでも充分楽しい。たとえ目標が達成されなくても日々の充実感は得られるし,これ自体がもう「自由」なのではないかと思えるほどである。